交通事故の加害者になりたくなければ・・・ - 『ペーパードライバーと初心運転者の方へ送る運転の豆知識』

交通事故の加害者になりたくなければ・・・

こんにちは!細川です。

新しい元号である令和を迎え、今年も半分以上が過ぎました。

元号が変わるということは単に名前が変わるだけでなく、
『現れてくる事象も今までとは違うものになってくる』ということを何かの本で読んだことがあります。

つまり大きな変化があるということだと思います。

その現れがここ数ヶ月ほどの間に起こっている重大交通事故であったり、お笑い芸人よる闇営業問題から端を発した会社組織の歪みの表面化であったりするのかも知れません。

このブログは車の運転や交通安全、免許取得に関わることの情報を発信していますので、一番記憶に残る滋賀県大津市で起きた園児二人の死傷者を出した交通事故を例に挙げて、

  • この事故から学ぶこと
  • 解決策は?

について書きたいと思います。


この滋賀県大津市の事故は以下のようにして発生しました。
kenshou01.png

上の図のように直進する車と、右折する車があり、歩道上には信号待ちをする園児たちがいました。


ところが、直進車がいるにもかかわらず、右折車は右折を始めて直進車と接触し、
そのはずみで直進車は園児たちのいる歩道へと突っ込んだのでした。
kenshou02.png

これは皆さんもニュースなどで見てすでにご存じだと思います。

もちろん、最大の事故原因は右折車の運転行動にあります。

右折車のドライバー(62歳・女性)は事故直後の取り調べで「前を良く見ずに右折を始めた」、また、「考え事をしていて、前を良く見ていなかった」とも証言していたようです。

  • この事故から私達が学ぶべきこと

あなたはどう思われますか?
まず私が感じたことは以下の2つです。

1,一般ドライバーの安全意識の低さ
交差点で直進や左折をする車や路面電車があるときは、自分の車が先に交差点に入っていても、その進行を妨げてはいけない。
【道路交通法第37条】

免許証を持っている方なら誰でも知っていることだと思います。

しかし、知っていてもそれをキッチリ守っているドライバーは以外と少ないと普段運転していて感じることです。

道路交通法はとても良く出来たルールだと私は思っていますし、
ドライバーすべてがこのルールとマナーを守っていれば交通事故は激減する筈です。

ところが、この事故では直進、左折車優先のルールを守るどころか、
右折車のドライバーが「前を良く見ずに右折を始めた」ために起こっています。

これは『安全運転義務違反』です。

安全運転義務とは、以下のことをいいます。

車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。
【道路交通法第70条】

つまり、これを守らない行動を安全運転義務違反といいます。

私は教習所の学科授業の時に、
『車は左側通行で、そのルールをみんなが守ってくれているから安心して運転が出来ます。』
『もし、たまに右側通行する車がいたら怖くて運転なんか出来ないですよね。』

というお話しをして交通ルールを守る重要性を説いていました。

しかし最近ではこんな基本中の基本のルールさえ守らないドライバーの出現で、交通の安全が脅かされつつあります。


2.人事ではなく、『運転する者すべてがいつ加害者になるかもしれない』ということの再認識

交通事故を起こすと加害者になります。
まして、それが人身事故で誰かの生命を奪ってしまうと大変なことになります。

この滋賀県大津市の事故では、前を良く見ずに右折を始めた女性は重大事故の加害者になりました。

テレビやニュースなどでは加害者や犯人として大きく実名を公表され、
被害者の親族や関係者などからは一生恨まれ、莫大な慰謝料の支払いと交通刑務所に何年か服役することになります。

この女性にもご家族がいると思いますが、これまでと同じ生活を送ることは困難になると予想されます。

あなたも含めて、運転するドライバーすべてがこの女性と同じ立場になる可能性がある、ということを認識して欲しいのです。

これが交通事故は加害者も含めて当事者すべてが結果的に被害者になり誰も得をするものがいない、と言われる由縁です。

そんな加害者になりたくなければ、安全運転とは何かを再認識して、それを遵守した運転行動を日々実践するしかないのです。


  • 解決策は?

『どんなに自分だけが安全運転をしていても、防げない事故もある』とよく言われます。

確かに事実ではありますし、他人の行動を変えることは出来ないものです。

しかし、他人は変えられなくても自分は変えることが出来ます。

それが、安全運転の一歩先行く『防衛運転』です。

防衛運転とは危険予測をしっかり行い、それを反映させた運転行動を行うことです。

今回の大津市の事故では、直進車が園児の列に突っ込んで被害者が出ています。

もし、この直進車が
・対向右折車の動きを少しでも予測していたら・・・
・ブレーキを構えていて、踏むタイミングがもう少し早ければ・・・
・周囲の状況確認やハンドルを切る方向が少し変わっていれば・・・

と思うのは私だけでしょうか?

もちろん、最大の事故原因は右折車側にありますが、あなたがもしこの直進車なら?と考えてみてください。

直接損害をあたえる側の当事者にはなりたくないですよね。

ですから大切なのは、『だろう運転』ではなく、『かもしれない運転』の重要性の再認識と実践をすべてのドライバーにお願いしたいと思います。

今回の場合なら、
・右折車が前も見ずに曲がって来るかもしれない・・・(危険予測)
・だから、右足はブレーキペダルの上に置いて〔ブレーキの構え〕気を付けて交差点を通過しよう・・・(危険予測を伴った運転行動)

こんな風に普段から危険予測を伴った運転行動をしていれば、防げる事故もありますし、大難を小難に変えることも可能だと思います。

冒頭でも書きましたが、新しい時代になり、
『今まで何となくでなんとかなっていたこと』が、『何となくではならなくなってきた』ように感じます。

『なあなあ』や『何となく』では済まされないのです。

キッチリやりましょう!特に車の運転は。

私も今回書きました『防衛運転術』をみなさんにお伝えできるように今まとめているところです。

今後にご期待頂ければと思います。

では、また。





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2019-08-01 | TrackBack(0)
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