運転免許証、返納の仕方 (母の免許自主返納に付き添ってきました) - 『ペーパードライバーと初心運転者の方へ送る運転の豆知識』

運転免許証、返納の仕方 (母の免許自主返納に付き添ってきました)

こんにちは!細川です。

今日のブログ記事は高齢者事故防止のための『運転免許証、返納の仕方』について詳しく説明したいと思います。

先日に母の免許自主返納に付き添ってきたのですが、実際に行ってみるとネットなどで紹介されている返納方法や運転経歴証明書などの記述で違っていることがありました。

そこで、

・具体的にどのような手順で免許証を返納すれば良いのか?

・注意点は?

・返納した場合のメリットや特典とは?


など、リアル体験で分かったことをお伝えしたいと思います。

免許返納をお考えの方や、ご家族の返納を検討されている方などのお役に立てれば幸いです。


1.免許証を返納しようとした理由

私の母(家内の母・82歳)は30代で免許を取得し、これまでに大きな事故や違反もなくほぼ毎日運転をして来ました。

しかし、加齢による運転能力の低下が気になっていたので数年前から時々私が助手席に乗って運転チェックをしてきました。

その結果、最近では危険を感じる運転行動が多くなり、本人も怖いと感じることが増えて来たので、免許更新手続きをせずに自主返納することになりました。


2.免許証を返納する場所と注意点

運転免許証を取得する場合は免許センターや警察署で申請して発行して貰いますから、それを返納する場所ももちろん同じ所です。

具体的には、

・地元の警察署や運転免許センターに行って申請します。

・近くに警察署がない場所にお住まいの方は、交番又は駐在所でも申請が出来ますが、事前に住所地を管轄する警察署に予約の電話をする必要があります。

ここで注意点があります

『必ず本人が申し出る必要があり、申請代理人による手続きは受理されない』、と多くのネット記事に記載されていますが、

平成29年の後半頃から代理人による自主返納が出来る都道県が増えて来ているようです。

これは手続き簡素化で自主返納を促す目的があるようですし、病気などで入院されている方や、高齢者施設に入所されている方には朗報だと思います。

※お住まいの都道府県で申請代理人による手続きが出来るかどうかは確認してください
※代理人による申請方法は必ず地元の警察署に問い合わせてください。


●必要な物

・免許証

・印鑑(認印で可)

・運転経歴証明書を申請する方は証明写真1枚(縦3p×横2.4p、正面、上三分身、無帽、無背景、6か月以内に撮影のもの)と1000円が必要。

ここで運転経歴証明書について詳しく書きたいと思います。


●運転経歴証明書は身分証明書(本人確認書類)になるか?

本人確認書類として運転免許証を使用していた方が、自主的に返納された場合に、その代わりとなるものが『運転経歴証明書』です。

運転経歴証明書

『運転経歴証明書は金融機関などで、本人確認書類として認められています』、とこれもネットなどで記載されていますが、確認のため警察署で聞くと、

「必ずしも免許証と同等の本人確認書類にはならない」とのことでした。


その理由を聞くと、免許証は更新の度に現住所や写真が最新のものに変わるが、

運転経歴証明書は一度発行されると更新されることはないので銀行などによっては本人確認書類として認められない場合もある、とのことでした。


ただし、そうは言っても免許証に変わる身分証明書として使える所も多いようですから、返納される方は運転経歴証明書を発行しておいても良いと思います。

ちなみに、ウチの母も発行申請をしました。


●具体的な手順

1.私の母は地方に住んでいますので、地元(管轄)の警察署に行き自主返納の申請をしました。

そうすると以下のような申請用紙を2枚渡されました。

免許返納にあたっての確認書と運転免許取消申請書

※左は返納にあたっての確認書、右は運転免許取消申請書です。

それぞれにチェックや必要事項を書き込み提出すると、次に下のような『運転経歴証明書交付申請書』を渡されました。

運転経歴証明書交付申請書

ちなみに申請した警察署では運転経歴証明書に貼る写真はその場で撮って貰えるとのことでしたので、不要でしたし写真撮影の料金も要りませんでした(申請料1,000円は必要)

全ての手続きが終わると、下のような『申請による取消通知書』というものを渡されました。

申請による取消通知書

これは、各都道府県が行っている高齢者運転免許証自主返納支援事業を受けるために必要です。


3.高齢者運転免許証自主返納支援事業について


運転免許証を返納された方を支援する目的で、各市長村で様々なサービスを行っています。

これを受けるためには『申請による取消通知書』を持ってお住まいの役所に行ってください。

その他に必要な物としては保険証等の公的な身分証明書や印鑑などですが、市町村により違いますので前もって確認しておいてください。


ちなみに母が住んでいる所では以下の支援を受けることが出来ます。

※下記のいずれか一つ

@地元鉄道の安心お出かけ定期券

A地元バス運転免許証返納支援乗車券

B地元バス回数券

C地元タクシー利用券

ウチの母はタクシー利用券(2万円分の回数券)をお願いしました。発行までに4週間かかるそうです(^◇^;)

ちなみに、『運転経歴証明書』も発行までに4週間かかり、発行出来たら電話を貰えるので警察署まで取りに来て欲しいとのことでした。


以上が運転免許証返納の手順や注意点でした。

ここでご紹介した申請用紙や手順などは京都府のものですから各都道府県の警察より違ってくると思います。

免許返納を考えている方は、申請の前に地元の警察署に電話して確認を取ってください。


高齢者の事故防止策の一つとして、免許証の自主返納は大切なものです。

高齢者ご本人やそんな家族を持つ方は運転に危険を感じたら自主返納を検討してくださいね。

事故を起こしてからでは遅いですから。


では、また(@^^)/~~~

2018-02-22 | Comment(0) | TrackBack(0)
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